韓国は「兵役法」があり、すべての成人男子に兵役の義務があります。19歳になると徴兵検査を受けて、健康状態と精神状態を判断されて1級から7級の等級に分類されます。
このように、韓国人男子は基本的に兵役の義務があり、例え人気絶頂でも俳優やアイドルも兵役に就かなければなりません。
では、意外と知らない兵役についてと何のために兵役に行くのか?知っているようで、知らない韓国の兵役を調べてみました。
兵役とはどんな人が行くの?
上記で書いた通り、韓国の成人男性は満19歳から兵役の義務が課せられます。
1級から7級まで等級を分類され、そのうちの1級から3級までが「現役兵」として実際に軍隊に入ることになります。
持病がある場合は軍隊ではなく、公的機関の事務仕事を行う「補充兵」。持病ではなく身体的に軍務が無理な場合は物資運搬などの後方支援にまわる「第二国民役」。その他「兵役免除」「再検査対象」という分類があります。
基本的には満19歳で入隊ですが、進学や芸能活動などのやむを得ない理由で延期もできます。しかし、それでも30歳までには入隊しなければなりません。
兵役期間ですが、陸軍と海兵隊が21ヵ月、海軍23ヵ月、空軍が24ヵ月です。以前はもっと長かったそうで、だんだんと短くなっているそうです。
現在の文大統領は、陸軍で18ヵ月を公約に揚げているそうなので、これから短縮されるかと思います。
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兵役生活について
軍隊ではどんな感じの生活を送っているのでしょう。
朝から夕食までは軍務漬けの規則正しい生活のようですが、夕食から就寝までは自由時間があり、土日休みの週休2日制。申請すれば週末を利用して外出もできます。陸軍で兵役期間21ヵ月の間に合計28日の休暇をもらえます。
しかし、ときには厳しい訓練もあるそうで、過酷な軍事訓練があります。とくに厳しいのは、北緯38度の北朝鮮との軍事境界線での警戒勤務を想定した訓練です。
マイナス20℃から30℃もの極寒を想定して1年でもっとも寒い時期に1週間ほど雪上キャンプを張って訓練するそうです。おー、寒すぎる。
この超過酷な訓練に耐えきれなくて、自殺したり、錯乱状態になり銃乱射事件を起こしたケースもあるんです。
兵役後の生活は?
韓国では大学生の場合、2年生から3年生になるタイミングで休学して兵役に行くパターンが多いそうです。なので、必然に大学を25歳で卒業する人が多いです。
仕事をしている社会人が兵役に行く場合はあるのでしょうか?それは、ないそうです。なぜならば、韓国企業のなかでも「国のために、検査を受けて早いうちに兵役に行くべきだ」という考えがおおく、兵役義務を果たしていない学生の就職は難しいというのが現状です。
社会に復帰したあとも、「予備軍」として生活をします。予備役の期間は、現役で身につけた軍事技術がさびつかないように、毎年2泊3日くらいで定期的に軍事訓練を受けます。これがなんと40歳まで続くので、兵役が完全に終了するのは長いですね。
なぜ韓国は兵役義務があるのか?
20歳くらいの年齢で兵役は大変な訓練で、勉強や遊びも含めていろいろ楽しい時期に、社会から21ヵ月も隔絶され、集団生活をしなくてはいけません。
一体、なぜ兵役義務があるのでしょうか。
韓国は南北に国家が分断せれている分断国家であり、北朝鮮との緊張状態が続いている以上は個人の自由よりも国家の安全が優先される。国防意識を高める意味でも兵役制度が頑固に維持されているのです。兵役は国民団結の象徴的な制度と言えるでしょう。
韓国でも「兵役は必要か」なんて論争が起こりますが、北朝鮮との緊迫した現状、そして核の保有や今までの数々の行いを見ていると、いつ全面戦争になるかわかりません。
韓国以外に兵役義務のある国は、スイス、北朝鮮、イスラエル、オーストリア
イギリス、ドイツは一時ずっとありましたが今はなくなりました。
まとめ
今回は韓国の兵役制度をまとめてみました。
今年はワールドスターのBTSのメンバーも入隊する予定です。日本には兵役はないので初めはしっくりこないと思いますが、韓国は今、南北戦争の最中であって、戦争中です。
私は過去に北朝鮮との軍機境界線の板門店のツアーに参加したことがありますが、本当に緊迫な状態で、運よくですが北朝鮮兵士も見ることが出来ました。
そんな緊迫状態の中、兵役中の若者が訓練をしているところも見ました。
本当は終戦することが良いのですが、そこはニュースを見てもわかる通り難しいですよね。